人口構成と日本経済(5/5、完) 私たちはかくも長生きする社会に生きている
2021.06.16前回、就業人口と総人口のバランスを維持するには、70歳代半ばまで働く必要があると述べた。
今回は、少し別の角度から確認してみたい。過去、日本人が一生のうちどの程度の期間を勤労に割り振っていたかを試算してみる。改めて分かるのは、今の日本人がいかに長生きする社会に生きているかだ。
昔の日本人はもっと長く働いていた
参考1は、100年前、50年前、2019年の3時点をとり、日本人が「一生(参考1のD)」のうち何割を「働く年数(同B)」に充ててきたかを試算したものだ。引退時の年齢と同時点での平均余命の合算値を「一生の年数」としているので、平均寿命よりも長いことに注意を頂きたい。