なぜ日銀の国債購入は財政ファイナンス酷似といえるのか ~国の負債超過700兆円を日銀が支える構図に
2024.10.01日本銀行は、異次元緩和の11年間に、国債保有額を約465兆円増やした。この間の新規国債発行額は約518兆円だったので、財政赤字の約9割を日銀が面倒みた計算である。
この国債購入をめぐっては、「財政ファイナンスとほぼ同じ」とする見方と、「あくまで物価目標の達成のために行うものであり、財政ファイナンスには当たらない」とする日銀の見解が対立してきた。
日銀が、財政ファイナンスを意図して国債を購入したわけでないのは明らかだ。しかし、あまりにも巨額の購入を続けたために、経済機能的にみて財政ファイナンスとほぼ同等であることも間違いない。これを国と日銀のバランスシートから確認してみよう。