通信の秘密
2020.04.16武蔵野にNTTの技術史料館がある。
ベル電話機に始まり、黒電話、自動車電話からモバイルまで、一連の機器が展示されている。一つ一つに自分自身の思い出が重なるのは、人間がコミュニケーションの動物だからか。
山本謙三が書き綴った四方山話です。
武蔵野にNTTの技術史料館がある。
ベル電話機に始まり、黒電話、自動車電話からモバイルまで、一連の機器が展示されている。一つ一つに自分自身の思い出が重なるのは、人間がコミュニケーションの動物だからか。
バーゼルは、スイス、フランス、ドイツ3国の国境に位置する街だ。
日本から行くには、①フランクフルト経由で列車か飛行機、②パリ経由で飛行機、③チューリッヒ経由で列車——の3通りがある。
中央銀行の集まりは、国際決済銀行(BIS)の本拠地バーゼル(スイス)で行われることが多い。
20年ほど前のこと。
その日は、パリ経由、全日空(成田‐パリ) / エールフランス(パリ‐バーゼル)便を予約していた。ただ、両者は異なるエアアライアンス(航空連合)なので、パリでターミナルを移動しなければならないのが厄介だった。
その昔、「合格電報」という学生仲間の小ビジネスがあった。
当時の大学入試の合格発表は、キャンパスの掲示板に受験番号や氏名を貼り出すだけだった。
インターネットがなかったので、ほかに方法はなかったのだろう。
これは、遠隔地の受験生にとって厄介だった。合否を見るだけのために、上京するわけにはいかない。
そこで受験生からお代をもらい、合格発表を見て、本人に報告するというビジネスが成立していた。
大学側も事情が事情なだけに、黙認していた。
いま風にいえば、課題解決型のソリューション・ビジネスといったところか。
「親知らず」は英語で “wisdom tooth” という。訳せば「知恵歯」だから、日本語の別名と同じだ。
40年前。留学先に出向く直前、現地・英国の英語学校に短期間通った。
ある日、ホームステイ先でひどい頭痛に襲われた。
ホストファミリーに相談すると、近くに家庭医(general practitioner)があるから、行けという。
それまでは、妻の誕生日にプレゼントする習慣など全くなかった。
数年前、業務継続要員として都心に単身赴任していた頃のことだ。
たまたま通りかかった本屋の店先で、なぜかブランドネームのトートバッグを見つけた。
値段3,950円。気まぐれに買ってみた。
店主が適当にラッピングしてくれ、おまけに小じゃれた手提げもつけてくれた。
「健康でいたい」という人間の願いは、とどまるところを知らない。
私も同じだ。
おかげでよく計算違いが起きる。
四半世紀ほど前のこと。
ワープロ専用機がパソコンにとって代わられようとする時代の話だ。
2003年8月14日(木)、米国東部時間夕刻。
当時の勤務先のニューヨーク事務所で、いつものように仕事をしていた。
前触れなく、突然、部屋のあかりが消えた。ビルの全館停電らしい。
築40年を超える古いビルだ。やれやれ、復旧まで一体どれくらいかかるか、、、と、思っていた。
だが、どうも様子がおかしい。
オフィスのある59階から見下ろすと、家路を急ぐ人々がイーストリバーの橋の上を歩いている。普段ならば、地下鉄を使うはずだ。
あわてて備えのラジオを取り出す。
北米北東部大停電(ブラックアウト)の始まりだった。
数年前、突如、妻が保育士試験を受けると言いだした。
いつものように生返事をしているうちに、コトは進んだ。通信講座が取り寄せられ、受験勉強が始まった。
保育士になるには、2つのルートがある。第1は、大学、短大などの保育科ルート。卒業すれば、それだけで資格を得られる。第2は、保育士資格試験ルート。保育科卒業生以外は、年1回の資格試験を受けなければならない(当時、現在は年2回)。彼女は後者だ。